桑田卓郎、舘鼻則孝

ART SG 2023
Booth FC06
2023/1/12 Thu - 2023/1/15 Sun

KOSAKU KANECHIKAは、2023年1月12日(木)から1月15日(日)に開催されるアートフェア「ART SG」に、世界的に評価を得ている桑田卓郎と舘鼻則孝の2人展で参加いたします。日本の伝統工芸に根ざした現代美術を代表する2人は、伝統的な価値観や技法を踏まえながら、鮮やかな色彩と現代的なフォルムを特徴とする特異な作品を制作しています。

舘鼻則孝
Descending Layer
2021
Acrylic, glass, mirror, stainless steel, steel
h.60.0 x w.60.0 x d.5.4 cm
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桑田卓郎
Untitled
2016
Porcelain, stone, glaze, pigment, platinum, steel
h.44.3 x w.41.0 x d.16.0 cm
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桑田卓郎
Untitled
2022
Porcelain, glaze, pigment, gold, platinum
h.35.0 x w.31.5 x d.31.5 cm
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舘鼻則孝
Floating World Series
2021
Acrylic, wood, bronze, brass
h.44.5 x w.24.5 x d.24.0 cm
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桑田卓郎はこれまでに目にしたことのない、陶芸の枠を超える表現を発表し続け、ニューヨーク、ブリュッセル、ロンドンなど世界各地で展覧会を開催しています。「梅華皮」や「石爆」などの伝統的な陶芸の技術を独創的に表現する桑田の新しい視覚言語は、世界で高い評価を得ています。その核となる伝統表現は桑田がスタジオを構える美濃地方で生まれ、安土桃山時代に茶の湯の文化と共に脈々と継承されてきた“わびさび”や自然、不完全なものに美を見出した日本独自の陶芸美学です。桑田はその表現を現代に置き換え、場所、歴史や自然、時代と対話をし続けることによって、伝統とコンテンポラリーを融合させ、また時には相互に刺激し挑発し合うような、他に類を見ないオリジナルな作品を生み出しています。

桑田卓郎
Untitled
2022
Porcelain, stone, glaze, pigment, gold, platinum, gold leaf, platinum leaf
h.54.5 x w.43.0 x d.30.0 cm
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桑田卓郎
Untitled
2017
Porcelain, stone, glaze, pigment
h.33.0 x 41.5 x 40.5 cm
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舘鼻則孝は、日本古来の文化的に価値のある部分と、現代の要素を組み合わせることで、新たな視点と世界観を提示します。俯瞰的な視野を持ちつつ、詳細を徹底的に掘り下げる。それが工芸的な手仕事で精緻に完成された作品として表現されます。歴史、そのなかで育まれてきた独特の美学、文化や思想。それらを再考することで未来への可能性を示す舘鼻の作品は世界で高く評価され、遊女が履く高下駄から着想を得た代表作「ヒールレスシューズ」等の作品が、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵されています。

舘鼻則孝
Embossed Painting
2016
Silver coating, acrylic, leather on canvas mounted on panel
163.0 x 131.5 cm
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舘鼻則孝
Heel-less Shoes
2021
Dyed cowhide, pig suede, coated glass crystal, metal fastener
h.31.5 x w.8.8 x d.20.0 cm each
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本展では約24点を展示します。
この機会に是非ご高覧ください。

舘鼻則孝
Descending Painting
2021
Acrylic on panel
45.5 x 38.0 cm
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桑田卓郎
Untitled
2022
Porcelain, glaze, pigment
h.54.0 x w.31.5 x d.30.5 cm
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桑田卓郎
Untitled
2017
Porcelain, stone, glaze, pigment, gold
h.13.7 x 25.0 x 33.2 cm
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舘鼻則孝
Heel-less Shoes
2021
Dyed cowhide, pig suede, coated glass crystal, metal fastener
h.45.6 x w.11.0 x d.22.3 cm each
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桑田卓郎(くわた たくろう)

1981年広島県生まれ。2001年に京都嵯峨芸術大学短期大学部を卒業後、2002年に陶芸家の財満進氏に師事、2007年に多治見市陶磁器意匠研究所を修了し、現在は岐阜県多治見市で制作しています。主な展覧会に「工芸未来派」(金沢21世紀美術館、石川、2012)、「Japanese Kōgei | Future Forward」(the Museum of Arts and Design、ニューヨーク、2015)、「GO FOR KOGEI 2021」(大瀧神社・岡太神社、福井、2021)、「Strange Clay: Ceramics in Contemporary Art」(Hayward Gallery、ロンドン、2022)があります。2018年にはLOEWE Craft Prize 2018の特別賞を受賞。作品はルベル・コレクション、パームスプリングス美術館、金沢21世紀美術館、ミシガン大学美術館、シカゴ美術館などに収蔵されています。

Photo by Yasushi Ichikawa

舘鼻則孝(たてはな のりたか)

1985年東京生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。シュタイナー教育に基づく人形作家である母の影響で、幼少期から手でものをつくることを覚える。2010年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT、2014)、「Future Beauty」(東京都現代美術館など国際巡回、2012)、個展「呪力の美学」(岡本太郎記念館、2016)、個展「It’s always the others who die」(POLA Museum Annex、2019)、個展「NORITAKA TATEHANA: Refashioning Beauty」(ポートランド日本庭園、2019)、「和巧絶佳」(パナソニック汐留美術館など4会場を巡回、2020-22)等の他、ニューヨーク、パリ、ベルギーなど世界各地で作品を発表。2016年3月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催など、幅広い活動を展開している。作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵されている。また2021年に続き、東京都が主宰する「江戸東京きらりプロジェクト」の一環として企画され、東京の伝統産業に焦点を当てたオンライン展覧会「江戸東京リシンク展」(旧岩崎邸庭園、2022)の展覧会ディレクターを務めている。

Photo by GION