会場
COEX
513, Yeongdong-daero, Gangnam-gu
Seoul 06164 Republic of Korea
ブース番号
A22
出展作家
平松典己
武田龍
KOSAKU KANECHIKAは、2026年9月2日(水)から9月5日(土)に開催されるアートフェア「Frieze Seoul 2026」に、 平松典己と武田龍の展示で参加いたします。
平松典己は、制作の起点において特定のモチーフを設定することなく、一見無関係にも見える抽象的な背景や、即興的な筆致と色彩の重なりが生む混沌としたコンポジションの中から、偶然性と必然性の合流点を見出します。油絵の具やアクリル、そしてワックスを重層的に用いることで、単一の素材では表現しきれない独自の奥行きと複雑な質感を画面に生み出し、内的な判断と偶発的な出来事が交差する場をつくりながら、呼応し合う色彩や質感の中から確かなイメージを浮かび上がらせます。作家は自身の創作過程を、目的を持たない存在の探求と表現しています。
武田龍の絵画も同様に、無秩序な筆致から始まり、偶発的にできたシミや傷から喚起されるイメージを拾いながら制作しています。彼が幼少期を過ごした田舎の森での経験や質が、視覚のみならず、聴覚や嗅覚、触覚を通して現れてくると武田はいいます。また絵を描く行為をしばしば発掘に例える彼にとって、絵画は言語化することや分類することで失われてしまった無意識の領域をもう一度掘り起こす行為でもあります。ストロークやドリップの重なりから、物体やリズム、音といった何かが見えてくるまで、形や手触りで韻をふみながら、離れた分類、離れたスケールを行き来します。
両作家の絵画は、偶然性と偶発性によって形づくられる筆致との対話から生まれ、素材を重ねることで、具象と抽象の間を行き来するイメージを掘り起こしていきます。どちらの実践においても、あらかじめ定められたイメージに向かって制作が進むことはなく、モチーフは試行錯誤を重ねる中で徐々に浮かび上がり、像として認識できるようになった後もなお変化し続ける余地を残しながら、意図と偶然がせめぎ合う地点で初めてその最終的な形を結びます。そこから生まれるのは、イメージを描写するのではなく見出す行為としての絵画という共通の方法から立ち上がる、二つの異なる視覚言語です。本展では、両作家の最新作に加え、それぞれの制作プロセスと世界観を表すインスタレーションや彫刻的要素も展示いたします。
本展では約20点を展示します。この機会に是非ご高覧ください。