ART FAIRS

アートフェア東京 2025

フェア名

アートフェア東京 2025

会期

2025年3月7日(金) – 3月9日(日)

ブース番号

S030

会場

東京国際フォーラム
〒100-0005
東京都千代田区丸の内3-5-1
https://artfairtokyo.com

アーティスト

⻘⽊豊
桑⽥卓郎
武田陽介
舘⿐則孝
朝長弘人
水上愛美
⼗三代 三輪休雪
ダン・マッカーシー

installation view from Art Fair Tokyo 2025 at Tokyo International Forum, 2025
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installation view from Art Fair Tokyo 2025 at Tokyo International Forum, 2025
installation view from Art Fair Tokyo 2025 at Tokyo International Forum, 2025
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installation view from Art Fair Tokyo 2025 at Tokyo International Forum, 2025
installation view from Art Fair Tokyo 2025 at Tokyo International Forum, 2025

KOSAKU KANECHIKAは、2025年3⽉7⽇(⾦)から9⽇(⽇)に開催されるアートフェア「アートフェア東京 2025」に、⻘⽊豊、桑⽥卓郎、武田陽介、舘⿐則孝、朝⻑弘⼈、水上愛美、⼗三代 三輪休雪、ダン・マッカーシーのギャラリー作家8名の展⽰で参加いたします。

青木豊は、絵画の視野を広げ、世界と絵画の関係とその新しい可能性を追究する制作活動を行っています。二次元と三次元を自由に行き来するような作品や、素材の物質性や制作方法自体、そして鑑賞者の視線の動きの相互反応にフォーカスした作品。刻々と変わる絵画の豊かな表情を、時間軸で瞬間としてとらえる試み。また特に青木は一貫して光へ – 光が時間軸、鑑賞者の存在、展示空間などの環境の要素に補完され、有機的に立ち上がるような豊かさを捉え、また一方で光の存在の自明性自体を問い直すこと – アプローチしてきました。実験と新たな発見のプロセスを繰り返すことによって、青木は常に絵画そのものを再発見しています。

桑⽥卓郎はこれまでに⽬にしたことのない、陶芸の枠を超える表現を発表し続け、ニューヨーク、ブリュッセル、ロンドンなど世界各地で展覧会を開催しています。「梅華⽪」や「⽯爆」などの伝統的な陶芸の技術を独創的に表現する桑⽥の新しい視覚⾔語は、世界で⾼い評価を得ています。その核となる伝統表現は桑⽥がスタジオを構える美濃地⽅で⽣まれ、安⼟桃⼭時代に茶の湯の⽂化と共に脈々と継承されてきた“わびさび”や⾃然、不完全なものに美を⾒出した⽇本独⾃の陶芸美学です。桑⽥はその表現を現代に置き換え、場所、歴史や⾃然、時代と対話をし続けることによって、伝統とコンテンポラリーを融合させ、また時には相互に刺激し挑発し合うような、他に類を⾒ないオリジナルな作品を⽣み出しています。

武⽥陽介は、写真というメディウムの可能性を追求し続けています。代表作である「Digital Flare」シリーズは、デジタルカメラを強い光に向けた際に⽣じるフレアという現象を捉えています。その光とは、カメラのシステムがとらえた純粋な被写体ではなく、その被写体とシステムの関係性から⽣じ、カメラフレームの内部に溢れた光であり、それを作品化することを武⽥は「⼿段の形跡、存在の刻印」と表現します。つまり写真において、被写体はカメラシステムの外部にあり、客観化され、カメラはそれを写しとる、という前提を相対化しています。「⼿段(カメラ)と⽬的(被写体)の錯綜した関係性」をこそ被写体とする彼のコンセプトは、写真の歴史においてこれまでに⾏われてきた様々な実験に連なるものであるだけではなく、美しく、強度があり凝縮された作品を⽣み出しています。

舘⿐則孝は、⽇本古来の⽂化的に価値のある部分と、現代の要素を組み合わせることで、新たな視点と世界観を提⽰します。俯瞰的な視野を持ちつつ、詳細を徹底的に掘り下げる。それが⼯芸的な⼿仕事で精緻に完成された作品として表現されます。歴史、そのなかで育まれてきた独特の美学、⽂化や思想。それらを再考することで未来への可能性を⽰す舘⿐の作品は世界で⾼く評価され、遊⼥が履く⾼下駄から着想を得た代表作《Heel-less Shoes》等の作品が、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館などに収蔵されています。

朝⻑弘⼈は、眼前のものがふと違って⾒える瞬間を捉え、それを絵画に起こそうとしています。前景と背景を交互に⾏き来したり、あるものを別のものとして解釈する際の視覚内の細かな移り変わり。これらは絵の具を重ね、拭い、跡を残していくという動作の繰り返しにも反映されています。作家の眼の中で起こる変化は、このように徐々に絵画における絵具の質へと変換され、画⾯に固定されます。⾃⾝に近しい対象を扱う朝⻑にとって、こうした運動は物理的、感情的な距離感を考察する場でもあります。描かれた絵画は固定されつつも再び動く予感を含んでおり、それは眼前の世界に対し作家⾃⾝が抱く寄る辺なさのあらわれでもあります。

水上愛美は、時間的な行為の集積であるオブジェクトとして絵画を制作しています。古今東⻄の神話や伝承、歴史上の寓話や悲劇から引用したイメージをキャンバス上に出現させては、砂が混ざった顔料で塗りつぶし、その上から新たなイメージを描くことを繰り返します。そうした取り組みにより生まれる複層的な絵画は、鑑賞者に静止していると仮定されたイメージを網膜で享受する体験を与えるのではなく、人間の未知の領域に対する時間や、現実と仮想など様々な想像力を喚起させます。

2019年に三輪家当主として十三代 休雪を襲名した三輪休雪は、三輪家伝来の白萩釉を用い、萩焼の伝統を継承しながらもダイナミックで斬新な造形を取り入れた作風で、国内外で高く評価されています。刀を使って斬り出した土肌と三輪家伝来の白萩釉(休雪白)のコントラストで迫る茶碗《エル キャピタン》シリーズは、米国留学時代にヨセミテ国立公園で見た巨大な花崗岩などから得たインスピレーションを、萩の土、そして陶芸の伝統と統合して作られています。自然界のエネルギーと長い工芸の歴史を感じさせる十三代の作品は、その圧倒的な独創性で鑑賞者を魅了します。

ダン・マッカーシーはその30年以上のキャリアにおいて国際的に作品を発表しています。ペインティングやドローイングといった平面作品と並行し制作しているのが、彼のアイコン的な作品である顔のモチーフのセラミックの彫刻作品《Facepot》シリーズです。その鮮やかな色合い、豊かな表情、親しみやすさ、プリミティブな感覚、作家の手の跡を感じさせる直接性。それらの要素があいまって、視覚的側面にとどまらない、身体あるいは感情に働きかけるような鑑賞体験を鑑賞者に与えます。

本展では約20点を展⽰します。この機会に是⾮ご⾼覧ください。

WORKS

Dan McCarthy
Sandstone FacePot/ Gold bird
2023
朝長弘人
青いフォルム
2024
舘鼻則孝
Traces of a Continuing History Series “The Laughing Man”
2015
水上愛美
If we meet on a different way
2024
桑田卓郎
Tea bowl
2024
青木豊
Untitled
2025
十三代 三輪休雪
エル キャピタン “日光”
2024
武田陽介
005522
2022 / 2024

Ceramic clay, glaze, gold lustre
h.47.0 x w.30.5 x d.33.6 cm
©︎ 2025 Dan McCarthy

Oil, wax, tempera on linen mounted on panel
130.5 x 97.0 cm
©︎ 2025 Hiroto Tomonaga

Brass, acrylic, glass
h.50.0 x w.50.0 x d.50.0 cm
© 2025 NORITAKA TATEHANA K.K.

Acrylic, charcoal pencil, sand paste, pastel, desert sand, linen on panel
54.6 x 42.7 cm
© 2025 Emi Mizukami

Porcelain, glaze, steel, pigment, platinum
h.48.0 x w.56.5 x d.53.5 cm
© 2025 Takuro Kuwata

Acrylic, spray paint, aluminum paint on canvas mounted on panel
42.0 x 33.0 cm
© 2025 Yutaka Aoki

陶土、藁灰釉、金、白金
h.56.5 x w.60.0 x d.60.0 cm
© 2025 Miwa Kyusetsu XIII

Lambda print
Image size: 90.0 x 60.0 cm, Paper size: 100.0 x 70.0 cm
© 2025 Yosuke Takeda