EXHIBITION Tennoz

drawings: 5 artists

展覧会名

drawings: 5 artists

展覧会会期

2026年2月21日(土) – 4月11日(土)

オープニングレセプション

2026年2月21日(土) 17:00 – 19:00

開廊時間

11:00 – 18:00
日・月・祝は休廊

会場

KOSAKU KANECHIKA
〒140-0002
東京都品川区東品川1-33-10
TERRADA ART COMPLEX I 5F
03-6712-3346
kosakukanechika.com

入場無料

アーティスト

佐藤允
武田龍
平松典己
アナ・ベナロヤ
TARWUK

KOSAKU KANECHIKAでは、2月21日から4月11日まで、天王洲にてグループ展「drawings: 5 artists」を開催いたします。本展では、それぞれの制作活動の内面に迫るドローイング作品に焦点を当て、国内外5組の作家をご紹介します。

また本展では、ブルーノ・ポガチニク・トレモウとイヴァナ・ヴクシッチによる2人組のアーティスト・デュオ、TARWUKの作品をギャラリーで初めてご紹介いたします。TARWUKは、個々の作家としてではなく、自らを単一の存在として捉え、TARWUKをひとつの主体、「コンディション(状態)」そのものとして定義しています。ともに旧ユーゴスラビア、クロアチアの出身であり、社会主義体制の崩壊とポスト社会主義への移行、そして1990年代のクロアチア独立戦争という内戦下の不安定な状況を直接体験して育った経験は、TARWUKの制作における自己性への絶え間ない探究と、分裂・変容・重層的時間といった主題の基盤となっています。絶望や不安の中から生まれる幻想を、直感的な線や形で捉えたドローイング作品は、社会的緊張の中で形成された内面性を提示しています。

佐藤允にとってドローイングとペインティングは、⾃⾝や⾝の回りの存在を取り巻く⼈間の複雑な内情を記録し解釈するためのツールであり、印象的で正直、時には挑発的なイメージで個⼈的なテーマを探求しています。作品とは⾃分が⾃分のために、⽣きた⼈が⼈のために作り受け取るものだと考える佐藤は、「アートのためのアート」や新しさ、意味を求めることはしません。妄想、羞恥⼼、孤独、哀情、耽溺など、⼀般的に卑猥で不道徳とされる事柄であっても、精神の不可⽋な側⾯でもあるものから回避しようとはしません。⾃⾝の体験の⼼理学的な調査への直接的な⼊り⼝を開いています。

武田龍は、偶発的にできたシミや傷から喚起されるイメージを拾いながら絵画を制作しています。そこには彼が幼少期を過ごした田舎の森での経験や質が、視覚のみならず、聴覚や嗅覚、触覚を通して現れてくるといいます。また絵を描く行為をしばしば発掘に例える武田にとって、絵画は言語化することや分類することで失われてしまった無意識の領域をもう一度掘り起こす行為でもあります。

平松典己の絵画は、特定のモチーフから出発することなく描かれ始め、90度ずつ回転させ、数週間から数ヶ月かけて油彩を重ねていく中で事後的にモチーフを見つけるようにして描かれています。抽象的な構成と色彩が呼応するように、一見つながりのない背景やストロークの痕跡から、特徴的な人物などのモチーフが浮かび上がってきます。平松は自身の創作過程を、目的を持たない存在の探求と表現しています。

アナ・ベナロヤは、筋⾁質で⼒強い⼥性像を描くことで、伝統的な⼥性像を覆します。⼥性の視点や欲望、クィア的感覚を表現し、コミックやカートゥーンに影響を受けた鮮やかでグラフィカルなスタイルを特徴とします。歪んだ⾝体や強調された筋⾁が、強さと個性、そして⼤胆な魅⼒を放つと同時に、優しさや遊び心の片鱗も窺わせ、女性らしさを再定義します。

本展でTARWUKは、アイデンティティ、記憶、偶然性、パフォーマンスといったテーマを探求するドローイングを発表し、その中には10年にわたって制作を続けてきた作品も含まれています。佐藤允は新作のドローイング作品を、武田龍はかたちの生成と変容に対する幅広い探究を示した作品を展示します。平松典己は、今回初めて銀筆による作品を発表し、アナ・ベナロヤは、絵画と同等の重要性をもつドローイングを通して、イラストレーションやコミックの影響を内包した独自の表現を探求しています。本展では、これらの約30点を展示いたします。この機会に是非ご高覧ください。