EXHIBITION Kyobashi

沖潤子 STILL

展覧会名

沖潤子 「STILL」

展覧会会期

2026年3月7日(土) – 4月18日(土)

オープニングレセプション

2026年3月7日(土) 17:00 – 19:00

開廊時間

11:00 – 19:00
日・月・祝は休廊

会場

KOSAKU KANECHIKA
〒104-0031
東京都中央区京橋1-7-1
TODA BUILDING 3F
03-3528-6720
kosakukanechika.com

入場無料

KOSAKU KANECHIKAでは、3月7日から4月18日まで京橋にて、沖潤子展「STILL」を開催いたします。

沖潤子は、古い布や道具が経てきた時間、またその物語の積み重なりに、刺繍と彼女自身の時間の堆積を刻み込み、紡ぎ上げることで、新たな生と偶然性を孕んだ作品を発表してきました。昨年の国際芸術祭「あいち2025」では、全国から寄せられた10万本あまりの針を用い、針供養や千人針の歴史を題材に新たに紡ぎ生まれたインスタレーション作品を展示。森美術館で開催中の「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」においては、個人的な布のコレクションの中から、強い思い入れのある素材を用いて再構成した作品などを展示しています。

本展で展示される作品はこれまでで最大規模であり、大きく唯一無二の素材を扱うことによって沖は、自身の制作プロセスをあらためて組み立て直すことになりました。素材のイメージ上にスケッチを行い、その筆致に重ね合わせるように刺繍を施していく。素材との対話のあり方は、それぞれの素材ごとに固有のものになります。そこには新旧の時間が抱擁し合っている、そう沖は言います。存在してきたすべてのもの、過ぎ去ったが確かにあった時間。いくつもの時間の層を重ねることで、違う⾵景を見つけることが制作の核にあります。

本展に際し、沖は以下のステートメントを寄せています。

”STILL” は「未だ、それでもなお」のほか「静けさ」の意味があり
一石を投じた水面に静かに広がる波紋
混迷をきわめる日々にいよいよ揺るがない決意の静けさ
”STILL” を私は今、そのように捉えたい

本展は、3月下旬に刊行される作品集『STILL PUNK』の出版と同時期に開催されます。初の作品集『PUNK』から12年を経て刊行される本書において、作家は「still」という言葉が持つ二重の意味─継続であり、また過去を背負いながらも立ち続ける姿勢としての「still」と、深い静けさや穏やかさとしての「still」─について思索を巡らせています。大規模な展覧会への参加に加え、病気を乗り越え、家族関係の変化を経験したこの一年は、過去10年間の作品をまとめた書籍の刊行と重なり、作家にとって自身の制作をあらためて見つめ直し、その揺るぎない姿勢を再確認する機会となりました。今この時、形に収まることなく在り続けたいという変わらぬ思いと、静かな決意をもって針を刺し続ける意志を、彼女はあらためて表明しています。

本展では新作約10点を展示します。この機会に是非ご高覧ください。


沖潤子(おき じゅんこ)

1963年浦和市⽣まれ。現在は鎌倉市を拠点に制作しています。主な個展に「月と蛹」(資⽣堂ギャラリー、東京、2017)、「anthology」(⼭口県立萩美術館・浦上記念館、2020)、「沖潤子 さらけでるもの」(神奈川県立近代美術館 鎌倉別館、2022)が、主なグループ展に「みちのおくの芸術祭 ⼭形ビエンナーレ2018」(⽂翔館、⼭形、2018)、「北陸⼯芸の祭典 GO FOR KOGEI」(那谷寺、⽯川、2021)、「FUJI TEXTILE WEEK」(富士吉⽥市下吉⽥本町通り周辺地域、⼭梨、2023)、「心象⼯芸展」(国立⼯芸館、⽯川、2024)、「あいち2025」(無風庵、愛知、2025)、「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」(森美術館、東京、2025)などがあります。2014年には、自⾝の撮影による作品集「PUNK」(⽂藝春秋)を刊行しました。作品はうらわ美術館、神奈川県立近代美術館、金沢21世紀美術館、国立工芸館、BY ART MATTERSに収蔵されています。